魔法事典

のび太が女児向けアニメの『魔女っ子ノブちゃん』の話で女子たちと盛り上がっています。マチズモにとらわれているジャイアンはそんなのび太をからかいました。

そこで女子たちが「女子向けの番組を男子が観たっていいじゃない」とのび太を擁護したものだから、ヘソを曲げたジャイアンにのび太はボコられてしまいました。

ノブちゃんみたいな魔法使いになれたらジャイアンにだって勝てるのに、と本気で考えている良くも悪くも純粋なのび太をドラえもんは不憫に思いました。

それならとドラえもんは、のび太にひみつ道具の“魔法事典”を貸したのです。

機能と効果

ドラえもんの魔法事典は、魔法を実現する事典です。

この初めはなんにも書かれていない白紙の本に魔法の「効果」と「発動条件」を書き入れると、誰もがその魔法を使えるようになります。

発動条件には「呪文」や「ジェスチャー」などを柔軟に設定できます呪文を発動条件にした場合は、呪文を逆から唱えると効果が解除されます。

魔法事典のページを破り取ると、そのページに書かれていたすべての魔法が消失して、誰も使えなくなります。

「実現できる魔法の領域」と「魔法を使えるようになる影響範囲」についてはドラえもんが説明しなかったので不明です。

当ブログでは、「死者を生き返らせる」といった極端な魔法は実現不能で、「地球上のすべての存在が魔法を使えるようになる」と仮定します。

有用性: ★★★★★

「相手の能力をコピーできる」という能力者がバトル漫画に登場するときは、ラスボスだったり、厳しい制約が課せられてたりします。だって強すぎるから!

ましてや「自分の好きなように魔法を創造できる」なんて能力までいくと、もう物語に収拾がつないでしょう。

そんなバランスブレイカーぶっ壊れ性能なひみつ道具が魔法事典です。

タケコプター”のように空を飛んだり、“かくれマント”のように姿を消したり、“どこでもドア”のように一瞬で遠くへ移動したり、どんな魔法も自由自在。

「ドラえもんのひみつ道具を一つだけもらえる」という条件をものともしません。ひみつ道具をいくつももらって使い分けるより、魔法事典一つで済ませたほうが、むしろ話が早いくらいです。

魔法事典で実現した魔法はみんなが使える」という間違いなく混乱の元になる問題点は、発動条件に工夫を凝らして回避しましょう。

魔法には杖や秘薬がつきものです。魔法事典の発動条件にも、そういったアイテムを指定できると推定されます。

つまり「魔法事典を手にして~」とか、「○○と刻まれた指輪をはめて~」(○○は複雑な文字列)なんて発動条件も有効なはず。これならほかの人は使えません。

魔法の膨大なポテンシャルを活かせるかは否かはあなた次第です。さあ、なにをする?

危険性: ★★★★★

魔法の発動条件が単純だと、意図せず魔法が発動したことによる事故や、発動条件を把握した人が悪用する事件が世界各地で多発するでしょう。

自分しか使えないような発動条件にするのは、自己中なんかじゃなくて、むしろ世のためです。

悪用度: ★★★★★

透明になる魔法」やら「壁をすり抜ける魔法」やらを使えば、大抵のセキュリティは無力化できます。

人や物を傷つける魔法だって魔法事典で実現できます。銃社会であるアメリカの事例を見れば、強力な武器は殺人の心理的ハードルを下げるのは明らかです。

悪行をいとわない人の手に魔法事典を決して渡らせてはなりません。

世界を壊したい」なんていう破滅願望を本気で抱いている人が魔法事典を手に入れたらもう最悪です。

魔法の効果を「周りのものを燃やす」に、発動条件を「息を吐く」にすれば、世界は業火に包まれます。悪魔のような人なら、人々がもっともがき苦しんで死ぬような魔法にするでしょう。

魔法事典は、この世に動乱と破滅をもたらしかねない、恐ろしいひみつ道具です。

秘匿性: ★★★☆☆

視認できる魔法にはそりゃあ秘匿性なんてありません。ただし「その魔力の源泉はなんなのか」となると突き止めるのは困難を極めます。

漫画『デスノート』で死をもたらす力の源泉である“デスノート”の存在を突き止めた名探偵L(エル)みたいな傑物が現実にいるかというと……いる、でしょう。

DEATH NOTE短編集 (ジャンプコミックスDIGITAL)
タイプ:
Kindle版
著:
大場つぐみ
発売日:
2021年02月04日
発売元:
集英社

安易な発動条件の魔法を実現して世界中で騒ぎになれば、フィクションの登場人物のような卓越した頭脳の持ち主が、凡人には思いも寄らない方法で魔法事典にたどり着くかもしれません。

革命度: ★★★★★

もっとも多くの人に知られている魔法といえば、『ハリー・ポッター』に登場するものでしょうそれらの効果と呪文を魔法事典で実現したなら、世界中で魔法が使われ始めるまでさして時間は掛かりません。

その日を境に世界の在り方が変わります。紀年法が「西暦」から「魔法暦」に切り替わってもおかしくないほどのインパクトです。

人々が使い方をすぐに類推できるような魔法群を実現するのは、新世界の法を制定するのに等しいことです。

まとめ

「魔法使いになりたい!」と本気で願っている人は、のび太のほかにも大勢いるはずです魔法事典の真価は万能性なんかじゃなくて、「魔法使いになれる」ということ自体でしょう。

ひみつ道具の最強候補なのはもとより、『大長編ドラえもん』の幕が開けそうなわくわくする感じが魅力的な逸品です。

というわけで、もしもドラえもんのひみつ道具を一つもらえるなら、魔法事典の優先度は星4つです。

最後に念のため再度書くと、「魔法事典の効果範囲は地球上すべて」というのは仮定ですのび太の目で見える範囲の出来事しか原作に描かれていないため、魔法事典がどこまで遠くに影響を及ぼすのかは実際のところ分かりません。

ドラえもんから効果範囲の確認がとれるなら、魔法事典をもらう前に必ず聞いておきましょう。

道具名称:
魔法事典
原作初出:
コミックス第37巻「魔法事典」
カテゴリ:
「ま」から始まるもの / コミックス第37巻 / 万能 / 能力
公開日:
2021年02月05日
更新日:
2021年02月05日

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