ウラシマキャンデー

ジャイアンやスネ夫たちのパシリにされたのび太は、それでも親切心から素直に従いました。けれどもお礼を言われるどころか、とばっちりで怒られる始末で、いよいよ嫌になってしまいました。

そんなのび太を不憫に思ったドラミちゃんが出してあげたひみつ道具が“ウラシマキャンデー”です。

名称

アニメ版などの一部媒体では「ウラシマキャンデー」と表記されています。

機能と効果

ドラミちゃんのウラシマキャンデーは、おとぎ話の『浦島太郎』みたいな体験ができるキャンデーです。これをなめてから人に親切にすると、必ず喜ばれて、恩返しされます。

「玉手箱」を模したケースに入っているけれど、開けても年寄りにはなりません。

効果の持続時間と内容量は不明。当ブログでは、持続時間は12時間、内容量は60個と仮定します。

有用性: ★★☆☆☆

「情けは人のためならず」(1)とはいうけれど、この世知辛い世の中では、お人よしが都合よく利用されるケースが跡を絶ちません。

そこでウラシマキャンデーの出番だ! と胸を張っては言えない問題をウラシマキャンデーは抱えています。それはウラシマキャンデーによる「恩返し」が過剰な点です。

相手の自由意志ならともかく、ある種のマインドコントロールで過剰な返報性を掻き立てるのは感心できません。

それに先のことわざで大切なのは「親切が巡り巡る」というペイ・フォワード(善意の連鎖)の精神です。直で自分に返ってくることを期待するのでは、お人よしを利用するのと紙一重でしょう。

マインドコントロールも辞さない自分本位な考えに基づくなら、ウラシマキャンデーは文句なしに「便利」なひみつ道具です。

ペイ・フォワード [DVD]
タイプ:
DVD
監督:
ミミ・レダー
発売元:
ワーナー・ホーム・ビデオ
評価:
Amazonでレビューを見る

(1)「親切は、相手のためだけではなく、巡り巡って返ってくるので自分のためにもなる」ことを意味することわざ。

危険性: ★★☆☆☆

相手の考える恩返しが、必ずしも自分にとって好ましいことだとは限りません。価値観が極端に違った場合、むしろ迷惑なことだったり、面倒なことになったりする恐れがあります。

ウラシマキャンデーの効力の過剰さが損得どちらに転ぶかは相手次第です。

悪用度: ★★☆☆☆

恩返しをするもしないも個人の自由です。それを相手に強制するウラシマキャンデーは、厳密にいえばただ使うだけですでに悪事です。

ただし、どう恩返しするかは相手に委ねられているので、そこまで悪質性は高くないかもしれません。

秘匿性: ★★★★★

ウラシマキャンデーが引き起こす変化で表面化するのは「親切にされた人が恩返しをする」ということだけです。

そしてその恩返しが純粋な返報性によるものなのか、外的要因が掻き立てたものなのかは、誰にも(張本人でさえ)わかりません。

革命度: ★☆☆☆☆

直接的な恩返しを誘発するだけでは、変革につながりはしないでしょう。

もしもウラシマキャンデーがペイ・フォワードを生むひみつ道具だったら、世の中をほんのすこしとはいえ良いほうへ導けたかもしれません。

まとめ

浦島太郎は恩返しを期待してカメを助けた? いや、そうではないはずです。恩返しありきで親切にするのは、なんだかいやらしい感じがします。

ウラシマキャンデーは優等生のドラミちゃんらしいひみつ道具かと思いきや、割と利己的な代物です。

というわけで、もしも『ドラえもん』に登場するひみつ道具を一つもらえるなら、ウラシマキャンデーの欲しい度は星1.5つです。

道具名称:
ウラシマキャンデー
原作初出:
コミックス第9巻「ウラシマキャンデー(ドラミちゃん)」
カテゴリ:
「う」から始まるもの / おとぎ話 / コミックス第9巻 / ドラミ / 体験
公開日:
2017年06月25日
更新日:
2017年11月15日

関連記事と広告

あわせて読みたい