“二十二世紀のマジックハンド”と言われても、ほとんどの人はぴんと来ないのでは? それもそのはず、てんとう虫コミックス第1巻の「ドラえもんの大予言」に2コマ登場しただけの、エピソードに絡まないひみつ道具なんです。
仮に知っていたとしても、数あるひみつ道具の中からあえて二十二世紀のマジックハンドを選ぶ人がいるとは思えませんが、一応検討してみましょう。
『ドラえもん最新ひみつ道具大事典』によると、「先端に大きな手が付いた、マジックハンド。遠くのものをつかまえることができる」とのこと。劇中では、出かけようとするのび太を捕まえるためにドラえもんが使いました。
身長129.3cmのドラえもんよりも、手の部分だけで大きいという、かなりのデカさ。にもかかわらず重量はさほどないようです。操作するための入力装置が見当たらないため、捕獲作業は自動的にできるようです。
動物を捕まえることが主な使い道でしょう。たまにニュースになっている、街中に現れたサルなどを捕獲する際に活躍する姿が目に浮かびます。(有効距離がどう見ても短いため、素人だとこれを使っても捕まえられないだろうけど)
一般家庭では縁のなさそうなひみつ道具です。
押しつぶされるように捕まえられたのび太がケガをしなかったことから、安全性に配慮されていることがうかがえます。
密猟や強盗に使えないことはないけれど、「二十二世紀のマジックハンドだからこそ」なことではないので、悪用度は低いでしょう。
なにせデカいから隠すのは難しい。けれど見つかったとしても、これが22世紀のものだとは誰も思わないでしょう。見た目は大きいだけのマジックハンドですから。そのような意味で、目立つわりには秘匿性は高いといえます。
大きくしたマジックハンドに追尾性を追加しただけですから、世の中への影響はゼロに等しいでしょう。
良くも悪くも気楽なひみつ道具です。もらっても置き場所に困るくらいで、持て余すことはないでしょう。だからといって欲しいかと言われると、別にいりません。
というわけで、もしもドラえもんのひみつ道具を一つもらえるなら、二十二世紀のマジックハンドの優先度は星
つです。