もしも「自動販売タイムマシン」をもらったら

パパにおつかいを頼まれてのび太がタバコを買いに行ったのに、あいにくお店は定休日でした。

しかたなく手ぶらで帰宅すると今度は「自動販売機で買ってきなさい」と言われて、のび太は嫌になってしまいました。

そこでドラえもんに頼もうと部屋に戻ると、そこにはなにやら自動販売機らしきものが置いてあったのです。

昭和の頃は子供にタバコやお酒を買いに行かせていた、という話はさておき、その自動販売機がひみつ道具の“自動販売タイムマシン”です。

機能と効果

ドラえもんの自動販売タイムマシンは、時空を越えて過去や未来から商品を買える自動販売機です。

西暦をダイヤルで指定して、希望する商品を音声入力で注文します。それから挿入口にお金を入れてレバーを引くと、シャッターが開いて商品が飛び出てきます。

通常の自動販売機では考えられない、以下の特徴があります。

また、お金を入れる前にレバーを引くと、先に商品が出てきます。この場合は、商品に次いで中からロボットアームが伸び出てきて、支払いを請求されます。

有用性: ★★★★★

自動販売タイムマシンに入れたお金は、指定した時代の貨幣価値に換算されることなく、そのままの金額として取り扱われます。

つまり今より物価の安い時代を選べば、格安で買える!

いやはや市場原理を度外視した、とんでもない仕組みです。でも各種の問題はどうやらクリアされているようだから、気にせずばんばん買っちゃいましょう。

もちろん出てくるのはその当時の商品です。これついては商品によって大きく良し悪しが変わります。

価格以外は変わりない商品もあれば、今となっては使い物にならない商品もあるし、希少価値が出て「お宝」になっている商品だってあるでしょう。

そう、プレミア品でも当時の通常価格で買えるのです。一般販売していた商品なら、たとえ生産終了品だろうと難なく手に入ります。

かように過去から商品を買うといろいろお得です。じゃあ未来の商品を買ったらどうなるでしょう。

あれ? 未来の商品? それってもしかして、ひみつ道具なんじゃ……。

これでひみつ道具を全部そろえる

「ドラえもんのひみつ道具を一つだけもらえるなら、なにが欲しい?」

「自動販売タイムマシン。金に物を言わせて、ひみつ道具を全部そろえる」

やっぱり世の中お金次第、という結論じゃ余りに夢がない。よって当サイトではこれを無効とします。

とはいえ与太話にあえて身も蓋もない結論を出すのもそれはそれで一興なので、「ただ一つのひみつ道具を使って全部のひみつ道具を手に入れるには」に特集しました。

ちなみにひみつ道具の値段はピンキリです。ドラえもんは安価な使い捨て品を使ったり、レンタルで済ませたりして節約しています。

このあたりの詳しい話は「ドラえもんのひみつ道具は安物の使い捨てだった⁉」をお読みください。

危険性: ★★☆☆☆

のび太は100年後の未来からお菓子を後払いで買って、自動販売タイムマシンに23万円も請求されました。それからどうなったのかは描かれていません。

自動販売タイムマシンは、お釣りやキャンセルや購入数量など、いろいろ仕様が不透明です。

もしもドラえもんから自動販売タイムマシンをもらったら、販売価格が判明している安い商品をまず注文して、このあたりの仕様を確認するべきです。

さもないと不要な出費を強いられることになるでしょう。

悪用度: ★☆☆☆☆

今は違法、昔は合法。そんな商品があります。自動販売タイムマシンはどの時代の法律に準拠しているのか。ことによっては、違法化した商品を買えるかもしれません。

購入者側の時代の法律に従って自動販売タイムマシンが販売していた場合は、悪用方法はありません。

秘匿性: ★★★★☆

自動販売タイムマシンの全高はのび太の身長と同じくらい。なかなか大きいけれど、自動販売機としては小型です。押し入れになんとか入ります。

人前で使う必要もないので、労せずして秘匿できます。

例外はプレミア品の転売を大々的に行った場合です。無駄に注目を集めるばかりか、税務調査に入られた際に仕入れ先を説明できずに困窮するでしょう。

ちなみに自動販売タイムマシンをのび太に使わせたときにドラえもんは「お金もうけのために使っちゃいけないよ」(1)と忠告していました。

(1)てんとう虫コミックス『ドラえもん』第11巻「自動販売タイムマシン」より。

革命度: ★★★★☆

未来では普通に販売されているけれど、それが現代にあれば世の中がひっくり返る。そんな商品は少なからずあるでしょう。

自動販売タイムマシンに限らずとも、時間を越えれば歴史は必ず変わります。

ごく個人的に楽しむ範囲を超えて使ってはいけません。

まとめ

たかが買い物? いやいや、一回の買い物が人生を変えることもあります。時空を越えた買い物となればなおさらです。

近未来の家電を先取りするもよし、レア物を収集するもよし。西暦を現在に合わせて、その場ですぐに商品を受け取れる通販として使ってもよし。

自動販売タイムマシンは幅広いニーズに応じる優れものです。

というわけで、もしもドラえもんのひみつ道具を一つもらえるなら、自動販売タイムマシンの優先度は星3つです。

道具名称:
自動販売タイムマシン
原作初出:
『ドラえもん』第11巻「自動販売タイムマシン」
カテゴリ:
「し」で始まるひみつ道具 / 『ドラえもん』第11巻 / お金 / 時間
公開日:
2018年03月30日

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