成功者になりたい

成功する人しない人。その違いって?

努力か才能か時の運か。なんであれ苦労がいつも報われるとは限りません。

SNSで派手に自己顕示欲を満たす成功者を横目に「いつか自分も」と鬱屈した日々を過ごしている折、あなたのデスクの引き出しからドラえもんが現れて、ひみつ道具を一つだけくれるとしたら。

さあ、なにを選びましょうか。

ひい木

世渡りに物を言う力の中でも、ひときわ強力なのがコネです。コネを活かす、つまり人脈による優遇を受ければ、なにかと話が早い。

もしも、その人脈を築く過程すらすっ飛ばして、優遇だけを一方的に受けられたら……。そんな身勝手な話を実現するひみつ道具が“ひい木”です。

このバッジを身につけた人は、誰からも、どんな場面でも贔屓(ひいき)されます。

これはすごい。すごすぎる。チートにも程があります。『ドラえもん』屈指のひみつ道具です。

ときにコネは妬みを呼び、反感を買うけれど、そんな嫉妬心を抱いた人ですら、ひい木をつけている人を贔屓せずにはいられません。無敵!

でも! あなたがこれをつけて成功への階段を駆け上がったとしても、すごいのはあなたではなく、あくまでひい木です。

いったいなんのために成功者になりたいのか。ひい木を選ぶ前に、それをよくよく考えておくべきかもしれません。

正かくグラフ

「ひい木で人の心を操るのは気が引ける。もっとツール然としたやつで良いんだけど」と思うなら、“正かくグラフ”はいかがでしょう。

ドラえもんの正かくグラフは、どんなことでも正確に棒グラフで表してくれるボードです。

たったの14段階という解像度の低いグラフだけれど、普通なら数値化できないような項目だって如実に比較できます。

人材でも企業でも、気になる要素は即チェック。これ以上ない判断材料となります。最強のビジネスツールといえるでしょう。

ただし現代にあってはならないオーパーツである正かくグラフを根拠として人に示すわけにはいきません。

周りを納得させるためだけに資料を作成するのはまどろっこしい。正かくグラフを選ぶなら、いっそ起業して、自分の一存でガンガン事業を進めましょう。

みちび機

どんな強力なひみつ道具の後押しがあっても、間違った決断をくだしたせいで、すべて台無しになることもあります。のび太のよくあるパターンです。

そこで“みちび機”です。これが出すおみくじの助言に従えば、必ずよい結果が得られますひみつ道具にありがちな落とし穴もありません。必ず、絶対に、間違いなくです。

仕事ばかりか、私生活も含めあらゆる選択をみちび機に委ねれば、与えられた可能性のうち最善の人生を歩んでいけます。とてつもない恩恵です。

とはいえそれは自分の人生の手綱を手放すことにほかなりません。ときにはみちび機に頼らずに、自力で活路を見いだす気概も必要でしょう。

かならずあたる手相セット

成功するかしないかを決めるのは、才能ではなく運である。という興味深い研究結果が発表(1)されています。

よし、ならば“かならずあたる手相セット”で運を味方につけましょう。手相を書き替えて運勢を操るひみつ道具です。

仕事運も金運も健康運も、なんなら恋愛運だって。運という超常の力があなたをサポートしてくれるから、あとは自分を信じて邁進するだけです。

自分に一切の過失がないのに事故や事件に巻き込まれる。そんな不運な事態も避けられます。余計な負担が軽減されて、人生が生きやすくなるでしょう。

(1)成功を決めるのは「才能」でなく「運」 驚きの研究結果発表 | Forbes JAPAN

まとめ

成功するためなら手段をいとわない、というならひい木を。

ひみつ道具の助力は最低限に抑えたい、というなら正かくグラフを。

重大な選択を失敗したくない、というならみちび機を。

この世は運しだいだ、と思うならかならずあたる手相セットを。

どれを選んでも、成功は約束されています。その中でも、健康も守れるかならずあたる手相セットが頭一つ抜けて優秀でしょう。どれだけ大きな成功を収めても、死んでしまったら元も子もありません。

というわけで、成功者になりたい人におすすめのひみつ道具は、かならずあたる手相セットです。

ところでドラえもんはこんなことを言っています。

「きみはかんちがいしてるんだ。道をえらぶということは、かならずしも歩きやすい安全な道をえらぶってことじゃないんだぞ」

てんとう虫コミックス『ドラえもん』第42巻「右か左か人生コース」より。

しずかちゃんと結婚した未来ののび太の家にドラえもんはもういません。本当の意味で成功者になりたいのなら、いつかはひみつ道具を手放して、自分の力で道を切り開かねばならないでしょう。

タイトル:
成功者になりたい
カテゴリ:
願望別選抜
公開日:
2019年01月01日

あわせて読みたい

広告