刷りこみたまご

しずかちゃんが出木杉君とイチャイチャしているところを目撃したのび太は、嫉妬で泣きわめきました。

のび太の結婚相手がジャイ子からしずかちゃんへと変わったように、未来はまた変わるかもしれません。

そこでドラえもんが取り出したひみつ道具が“刷りこみたまご”です。

機能と効果

ドラえもんの刷りこみたまごは、人に誰かを好きで好きで堪らなくさせるひみつ道具です。

この卵型カプセルに人を入れて起動すると、15分後(1)に蓋が自動的に開きます。中に入っていた人は、それから最初に見た人のことを好きになります。

これは卵からかえった雛(ひな)が最初に見た動物を親鳥だと覚える「刷り込み」を疑似再現したものです。ただし刷りこみたまごによって芽生える「好き」は、親に対する愛情というよりは恋に近い(もしくはそのものな)感情です。

刷りこみたまごによる刷り込みは、付属品のヘルメットをかぶると解除されます。

(1)原作漫画版。2007年7月6日に放送されたアニメ版(第2作第2期)では「3分後」に改変されました。

有用性: ★☆☆☆☆

刷りこみたまごによって得られるメリットは多岐にわたることでしょう。けれど人が人を想う気持ちを機械で操るなんて最低です。どれだけ便利でも、これを有用とはいえません。

危険性: ★★☆☆☆

可愛さ余って憎さ百倍。愛と憎しみは表裏一体です。

刷りこみたまごで生じさせた愛情がなにかのきっかけで、狂信的で歪んだ形となって自分に向けられてもなんら不思議ではないでしょう。

用が済んだらさっさと解除ヘルメットで元に戻したほうが身のためです。

悪用度: ★★★★★

とにかく刷りこみたまごに入れてさえしまえばこちらのもの。自分の妄信的な信者と化したそのあとは、その好意を利用して好きなようにできます。

一定レベル以上の人心掌握術と刷りこみたまごをもってすれば、信者を増やし続けて小さな王国を築き上げることすら可能でしょう。

そういったマインドコントロールで人を支配することは許されない悪事です。

秘匿性: ★★☆☆☆

刷りこみたまごの被害者は、刷り込みによる猛烈な感情で我を忘れて、刷りこみたまごに入れられたことなんてどうでもよくなります。

ただし解除ヘルメットで正気に戻したら、当初の状況を振り返られて、洗脳を疑われるのは必至です。

また被害者の常軌を逸した「好き好きモード」を知り合いが見たら、その急激な心境の変化を不審に思うかもしれません。

本体も高さ1.5メートルほどの卵型カプセルで気軽に運搬できるサイズではないし、よほど計画的に運用しなければ、刷りこみたまごの存在は早晩明るみに出てしまうでしょう。

革命度: ★★★☆☆

刷りこみたまごで自分の支配下にある信者を増やして組織化を進めれば、いずれ政界や財界の有力者をも取り込めるはずです。そこまでいけば、文字どおりの革命が視野に入ります。

とはいえ組織を率いるには刷りこみたまごによる求心力だけではなく、高い統率力も求められます。そうやすやすとは革命には至らないでしょう。

まとめ

のび太は刷りこみたまごでしずかちゃんの心を出木杉君から取り戻そうとしたものの、紆余曲折あって、逆にしずかちゃんと出木杉君との仲を深めてしまいました。

これは『ドラえもん』の物語として当然の帰結です。だってしずかちゃんがのび太のお嫁さんになった理由が「子供の頃に刷りこみたまごで洗脳されたから」では祝福できません。

もしも自分の想い人に誰かが刷りこみたまごを使ったら? 当然ながらここ現実世界においても、洗脳で人の心を我がものにするなんてのは言語道断です。

というわけで、もしもドラえもんのひみつ道具を一つもらえるなら、刷りこみたまごの欲しい度は星0つです。

道具名称:
刷りこみたまご
原作初出:
コミックス第37巻「たまごの中のしずちゃん」
カテゴリ:
「す」から始まるもの / コミックス第37巻 / 人心掌握 / 悪用
公開日:
2017年09月26日
更新日:
2017年09月26日

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