強力うちわ風神

野比家は今までなかったエアコンをようやく買ったのに、その電気代にママが驚いて、なかなか使わしてもらえません。

残暑にぐったりしたドラえもんは、仕方なくうちわを取り出しました。もちろんドラえもんのうちわがただのうちわのわけがありません。それは“強力うちわ風神”だったのです。

機能と効果

ドラえもんの強力うちわ風神は、強風を起こすうちわです。

かすかにあおぐだけで普通のうちわ並みのそよ風が吹き、バッタバッタと強くあおげば人を吹き飛ばすほどの烈風が吹きすさびます。

これをドラえもんは「強力うちわ風神の空気抵抗が大きいから」だと説明したけれど、あおぐのに必要な力は普通のうちわと変わりません。どうやら空気抵抗のほかに未知の力も働いているようようです。

原作エピソード「風神さわぎ」で強力うちわ風神は2枚1組で使われていました。そこで我々もドラえもんから2枚もらえるものとします。

有用性: ★★☆☆☆

強力な風を用いた実用品といえばブロアです。

ブロアとしての強力うちわ風神は、動作音は出ないわ、置き場所はとらないわ、風量は自分の力加減で自在に調節できるわで、文句なしの優れものです。

とはいえ既存のブロアを塗り替えるほどの差異はありません。これはやはりのび太がやったように、両手に1枚ずつ強力うちわ風神を持って、その風力で飛行してこそのひみつ道具でしょう。

強力うちわ風神による飛行は運動神経が物を言うから、“タケコプター”とはまた違う浮遊感が味わえるはず。

ただし現代の常識では、うちわの風力で空を飛ぶなんて考えられない以上、おいそれと人に見せられません。

これにしてもタケコプターにしても、ほぼ身一つで空を飛ぶひみつ道具を使えば、世間の注目を面倒な形で集めることになります。実際のところ、使える機会はほとんどないでしょう。

危険性: ★★★★☆

強力うちわ風神は桁違いの強風を起こします。洗車の水切りに使ったら、車ごと吹き飛ばしてしまった。なんてことにもなりかねません。あおぐ力加減には細心の注意が必要です。

空を飛ぶなら更なるリスクが伴います。強力うちわ風神を落としてしまったら……。1枚だけで飛行するのは至難の業。まともに着陸できずに大けがを負うでしょう。いっぺんに両方落とせば、さようなら。あの世行きです。

悪用度: ★★★★☆

ほどよくあおいでスカートをめくったり、思いっきりあおいであれやこれやを吹き飛ばしたり。強力うちわ風神が起こす風は、さまざまな被害をもたらします使い方次第では死者すら出るでしょう。

ただし、そんな強風による被害が出ているさなかに風上でうちわをあおぐ姿は不謹慎に見えます。直接の犯人だとは思われなくとも、その態度を責められるかもしれません。

あまり派手な悪事を繰り返すと、そうやって目をつけられて、元凶である強力うちわ風神の存在にいつかは気づかれるでしょう。なんにせよ、ひみつ道具は悪用しないことです。

秘匿性: ★★☆☆☆

うちわは夏のイベントなどでよく無料で配られています。それだけ安価でありふれた物だと、人のでも気軽に手に取ってしまいがちです。

強力うちわ風神をほんの少しでもあおげば、それが異常な存在であることは明白です。無闇に人前には出せません。

空を飛んだ場合は……問題外です。

革命度: ★☆☆☆☆

いくら強力うちわ風神が起こす風が強いといっても、それはあくまで「うちわが起こす風にしては強い」に過ぎません。

更なる強風を起こす送風機は現存します。この現代に時を越えて強力うちわ風神が2枚もたらされたところで、世界が変わりはしないでしょう。

まとめ

強力うちわ風神による飛行をのび太とドラえもんは「バタバタヒラヒラ」と命名して、新しいスポーツだと位置づけました。

けれどスポーツとして成立させるには強力うちわ風神の量産化が必要だから、我々の暮らす現代では無理な話です。

やはりブロアとして個人的に使うのが関の山でしょうこういった「力が何倍にも増幅される器具」を使うのは気持ちがいいだけにちょっと惜しいけど、仕方がありません。

というわけで、もしもドラえもんのひみつ道具を一つもらえるなら、強力うちわ風神の優先度は星1つです。

道具名称:
強力うちわ風神
原作初出:
コミックス第13巻「風神さわぎ」
カテゴリ:
「き」から始まるもの / コミックス第13巻 / 飛行
公開日:
2018年10月26日
更新日:
2018年10月26日

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