ドラえもんは、のび太のうかつさを身に沁みて知ってるはずなのに、のび太にせがまれると危険なひみつ道具でも渡してしまいます。
エピソード「かげがり」では、取り扱い注意な“かげきりばさみ”を使わせたばかりに案の定大騒ぎ。その騒ぎを収めるのにひみつ道具の“かげとりもち”を使った大捕り物となりました。
ドラえもんのかげとりもちは、かげきりばさみで切り離した影からなる影人間を捕らえるためのとりもちです。影人間は、このかげとりもちでしか捕らえられません。素手などでは、すり抜けるように逃げられてしまいます。
先端の粘着部分は、影人間以外にもくっつくので、普通のとりもちとしても使えます。
かげとりもちは、かげきりばさみの補助的なひみつ道具なので、単体で持っていても意味を成しません。
危険性はほとんどありません。粘着部分がくっつくと剥がすのが面倒なので、室内では気を付けなけばならないことくらいです。
人の髪の毛に粘着部分をくっつければ、嫌がらせにはなるでしょう。
見た目は普通のとりもちと同じです。影人間がいなければ、かげとりもちが特殊な存在であることを証明することはできません。
とりもちがいったい世界のなにを変えるというのでしょうか。
かげとりもちは、単体で持っていても意味を成さない、まれなひみつ道具です。「もしもドラえもんのひみつ道具を一つだけもらえるとしたら」が子供じみた絵空事に過ぎない質問にしたって、かげとりもちを選ぶのは無粋な答えに思えます。
というわけで、かげとりもちの優先度は星
つです。