ガリバートンネル

大長編『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』がそうであるように、小人(こびと)を題材にした物語は数多く創作されてきました。中でも特に有名なのは、いわずもがな『ガリヴァー旅行記』でしょう。

“ガリバートンネル”は、『ガリヴァー旅行記』の主人公の名前をもじったひみつ道具です。その効果は、もちろん……。

機能と効果

ドラえもんのガリバートンネルは、人を小さくするトンネルです。入口はのび太の身長ほどの大きさで、出口はそれよりずっと小さくなっています。入口から出口へ抜けると小さくなり、出口から入口へ戻ると元の大きさに戻ります。

基本的な用途は小人になることですが、着ている服なども一緒に小さくなるので、人だけではなく物品を小さくする目的にも使えます。

このブログでは、藤子・F・不二雄先生以外の手によって追加された設定は度外視します。よって、初めから出口を通れるくらい小さなものがガリバートンネルを逆行しても、大きくはならないものとします。

有用性: ★★☆☆☆

ガリバートンネルを語る上で欠かせないのが“スモールライト”の存在です。一見するとガリバートンネルよりも全面的に優れているように思えますが、スモールライトの効果にはおよそ3日間という制限時間があります。

それに比べてガリバートンネルは、効果時間が無制限だという決定的なメリットを持っています。

また、“インスタントミニチュア製造カメラ”で作った小さな建物や、“ミニハウス”で過ごすときの出入り口として設計された(と思われる)だけあって、自分自身を小さくする際の使い勝手でもガリバートンネルが勝ります。

とはいったものの、「ひみつ道具を一つだけもらえるとしたら」の話では、当然ながらミニハウスなどは入手不可能です。この条件下で小人になること自体に有用性を見いだせる人は少ないでしょう。

対人道具ですが、むしろ物品を小さくするほうが無制限の効果時間を活かせるはず。収納場所への出入り口にすれば収納力が格段にアップ。ガリバートンネル本体が場所を取るのが玉に瑕ですが、それを差し引いても今より省スペースに収められます。

物品を小さくすると、隠しやすくもなります。通常では考えられない狭い場所に貴重品を仕舞えるのです。そもそも、指先ほどの大きさになっている通帳や現金はおもちゃにしか見えないだろうから、隠す必要すらないかもしれません。

危険性: ★★★★☆

人間にとって危険な動物は、文明の発展と共に居住地から排除されてきました。現在の日本では、一部の山間部でクマやイノシシがまれに現れる程度にまで抑えられています。都心で暮らしていると危険動物を意識することはほどんどありません。

しかし小人なら例外です。身近にいるカラスや野良ネコが脅威となります。野生動物ばかりか、自分で飼っているペットでさえ牙を剥くかもしれません。小人なるからには、捕食される危険が生じることを忘れてはいけません。

そのほかには、小さな物は紛失したり破損しやすいので、縮小した貴重品の保管には注意が必要です。さりとて小人になる危険性に比べたら些細な問題でしょう。

悪用度: ★★★☆☆

適当な理由をつけて人をガリバートンネルに通らせて、出口から出てきたところを即座に踏み潰す。死体はそのままゴミに出してしまっても、誰も気がつきはしません。そんな、残虐な悪用が考えられます。

けれども、同じような悪用に使うなら能動的かつ攻撃的に対象を縮小できる“細胞縮小き”のほうがあつらえ向きです。

秘匿性: ★★☆☆☆

ガリバートンネルは有名なひみつ道具です。もしも目にしたら、大人でも遊び心でくぐる真似をしてみたくなるはず。少しでも体をガリバートンネルに入れれば、その瞬間にそれが本物だと気がつかれてしまいます。

本体のサイズも大きいので、秘匿し続けるのは骨が折れそうです。

革命度: ★★★★★

物体の大きさを変える技術の開発は今のところめどが立っていません。おそらく将来的にも不可能だと思われます。宇宙の仕組みに干渉する技術ですから革命的なのは間違いないでしょう。

人間が現在のサイズなのは偶然ではなく、宇宙の真理からくる必然なのだとしたら、触れてはならない領域なのかもしれません。

まとめ

ガリバートンネルは、効果時間が無制限という点でスモールライトよりも優れています。けれども、物品の大きさを変えるたびに自分も一緒に大きさを変えながら持ち運ぶことになる面倒で帳消しです。

とうわけで、もしもドラえもんのひみつ道具を一つもらえるなら、ガリバートンネルの欲しい度は、スモールライトと同じく星2つです。小人になることに価値を見いだせる発想力にたけた人なら、ぐんと評価が上がるひみつ道具でしょう。

道具名称:
ガリバートンネル
原作初出:
コミックス第3巻「ゆめの町、ノビタランド」
カテゴリ:
「か」から始まるもの / コミックス第3巻 / 大きさ / 定番
公開日:
2015年02月13日
更新日:
2016年08月15日

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