もしも「だっしゅうざい」をもらったら

ドラえもん』には、ひみつ道具から生まれる物語もあれば、物語から生まれるひみつ道具もあります。第3巻に収録されている「白ゆりのような女の子」の物語を円滑に進めるために一コマだけ登場する“だっしゅうざい”は、間違いなく後者です。

機能と効果

だっしゅうざいは、その名のとおり脱臭剤です。粉末タイプで、脱臭したい場所へふりかけて使います。

原作では、肥溜め(1)に落ちたのび太の体からにおいを取るために使いました。効果は抜群で、においは瞬く間に取れました。とても優秀な脱臭剤です。

(1)こえだめ。糞尿をためる穴。発酵させて肥料にする。

有用性: ★★☆☆☆

どの家庭にも一つくらいは脱臭剤のたぐいがあるでしょう。それだけ身近で便利なものです。だっしゅうざいは未来の脱臭剤ですから、有用性はさらに高いはず。

しかし所詮は日用品です。余程のことがない限り、現在市販されている脱臭剤で用が足ります。ひみつ道具である必然性があるとはいえません。

危険性: ★☆☆☆☆

ドラえもんは、のび太の体に躊躇(ちゅうちょ)なく多量のだっしゅうざいをふりかけました。このことから人体に無害なことがうかがえます。人体に影響がないくらいですから、環境に与える悪影響もないでしょう。

悪用度: ★★☆☆☆

死体遺棄が発覚するきっかけの一つがその悪臭です。だっしゅうざいを使えば、死体の隠匿性を高められます。

健康被害がないので、人への直接的な悪用は考えられません。

秘匿性: ★★★★★

だっしゅうざいは、効果が抜群である以外は現存の脱臭剤と変わりありません。それが未来のものであることがバレる可能性はゼロに等しいでしょう。

革命度: ★☆☆☆☆

現存の脱臭剤の延長線にあるひみつ道具に革命性は望めません。

まとめ

あればあったで便利だけども、「ひみつ道具をどれか一つだけもらえる」という状況で、だっしゅうざいを積極的に選ぶ理由は見つかりません。というわけで、だっしゅうざいの優先度は星0.5つです。

道具名称:
だっしゅうざい
原作初出:
『ドラえもん』第3巻「白ゆりのような女の子」
カテゴリ:
「た」で始まるひみつ道具 / 『ドラえもん』第3巻
公開日:
2015年03月03日

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